榾火山の会

(ほだびやまのかい)

参加者  OM(CL),IT、杉丸、中路 4名

記録 2014年9月8日

予定通り昼過ぎに新穂高ロ-プウェイの駐車場に到着。日曜の午後にもかかわらず、無料駐車場はほぼ満車。千石平を出発する頃は周囲はガスに覆われて、西穂山荘までは展望無し。夕方より青空が顔を出し、中秋の名月が明日の好天を約束してくれました。

コ-スタイム

西穂高口(13:35)→西穂山荘(14:50)

9月9日

予想通り好天。ヘッドランプを灯して出発。独標までは普通の登山道。独標で朝食。ここから厳しい岩稜が始まる。とはいえ、途中のピラミッドピ-クを含めて西穂まではそんなに緊張するような所はなく、あっさりと西穂高岳に到着。ここからが本格的な岩稜が始まる。間ノ岳までは中間に赤岩岳を挟んで上り下りを繰り返すが、要所要所にクサリが設置されており、浮き石が多く落石に注意すれば技術的にはそんなに難しい所は無い。

西穂高山頂にて        逆層スラブ          天狗岳山頂にて

間ノ岳からクサリ場が続く岩場を下れば間天のコル。ここから天狗の頭への登り際が逆層スラブと言われている岩場で、奥穂から来るときに濡れていれば滑りやすく緊張するところであるが、今回は登りに付き、余り気にすることは無く通過。天狗のコルからは岳沢に下るエスケ-プル-トが有り、単独行の方が登ってこられた。ここからジャンダルムまでは広いガレ場の尾根で、ひたすらに登るだけで体力的には一番きつい登りです。

畳岩頭へのガリ-を登る  ジャンャンダルム山頂にて   馬の背を登る         奥穂山頂にて

待望のジヤンダルムは生憎ガスの中で、期待していた大展望は望めず、残念!!。ジャンダルムからは一度登ってきた西穂側へ下り、基部を上高地側からトラバ-スしロバの耳へ進む。このあたりから馬の背当たりは最も高度感があるル-トとのことであるが、残念ながら(逆に良かった?)周囲はガスで足下しか見えない。ル-トの印を探しながら慎重に進無。狭い岩稜、壁のル-トなので休日はすれ違い、待ちに時間が掛かりそう。一登りして奥穂高岳山頂。ここから奥穂高山荘までは一息。夕方になってガスが晴れてきた。明日の天候に期待。

コ-スタイム

西穂山荘(4:05)→独標(5:25)→西穂高岳(7:10)→赤岩岳(8:00)→間ノ岳(8:40)→間天のコル(9:15)→天狗のコル(11:40) →ジャンダルム(12:45)→ジャンダルム基部(13:20) →奥穂高岳(15:00~15:10) →奥穂高山荘(15:45)

9月10日

昨日の期待とは裏腹に濃いガスと強風。ヘッドランプの光ではル-トが判りにくい。やっと涸沢岳に着いた頃よりガスが晴れて、月が顔を出して来た。これでなんとが進んで行けそうでホッとする。涸沢岳を下る当たりでガスは完全に消え、太陽が顔を出していた。

北穂高山頂にて                         北穂より槍・キレット      飛騨泣き付近

長谷川ピ-クへ          槍ヶ岳山頂にて

しかし風は相変わらずで結構寒い。ル-トはさすがに奥穂~北穂のメインル-トで昨日とは大違いで、ステップ、ハシゴ、クサリも多い。北穂高岳からはいよいよキレットへの下りが始まるが、A沢のコルまでに所謂飛騨泣きの難所も、ステップ、ハシゴ、クサリで整備されており、気を付けないと知らない間に通り過ぎてしまう。A沢のコルから長谷川ピ-クを越えるとキレットの核心部も終了し、南岳小屋への岸壁のハシゴ、クサリ場を登り切りキレットは終了。ここからは南岳、中岳、大喰岳を越えて、槍ヶ岳山荘に到着。作事と一緒で山荘に着く頃にはあたりは濃いガス包まれている。それでも今日中には槍の穂先までと、山荘の宿泊手続き後穂先へ。幸い渋滞も無く頂上。但し、展望は一切無く泣く泣く集合写真撮影後直ぐに下山。明日の朝好天なら登り直そう。

コ-スタイム

奥穂高山荘(4:05)→涸沢岳(4:30)→北穂高岳(7:25~7:40) →A沢のコル(9:20) →長谷川ピ-ク(9:50)→南岳小屋(11:40~11:50) →南岳(12:20) →中岳(13:40) →槍ヶ岳山荘(15:05~15:25)→山頂後槍ヶ岳山荘へ(16:15)

9月11日

昨日の期待もむなしく、夕食頃より雨が降り出し、夜中も降っていた様で、起床時も小雨、ガス。再登頂を諦め槍平小屋に向けて下山。槍平小屋付近まで下りてくると天候はかなり回復してきたが、昨日の様な好天は期待できそうに無い。白出沢出合からは林道となり、のんびり歩き新穂高温泉の駐車場に到着。ウィ-クデイにもかかわらずほぼ満車状態。駐車場横の深山荘で入浴後帰京しました。

コ-スタイム

槍ヶ岳山荘(5:15)→槍平小屋(7:50~8:20) →滝谷出合(9:05) →白出沢出合(10:15~10:40)→新穂高温泉駐車場(12:10)

今回の西穂高岳~槍ヶ岳縦走は、初日は12時間弱、2日目は11時間とかなり厳しいル-トです。このル-トをスム-スに安全に歩き通すには、先ず体力が必要です。例えば、西穂~奥穂間は細かなピ-クが多くおよそ1600m登って、1000m下るとあるように、長時間緊張を維持しながらの行動に耐えられる必要が有ります。それに加えて、金比羅Y懸尾根、Y懸頭の岩場がスム-スに登下降出来る程度の技量が無いと、特に混雑する時期に於いては時間不足(今回は時間待ちなどは殆ど無かった状況で到着は16時前)が心配です。

中秋の名月  2題

西穂山荘から中秋の名月                   沈む中秋の名月