参加者 OM(CL),AM、OA、OR、KK、SR、SM、SH、YK 9名
記録
2017年07月24日 羅臼岳(チャチャヌプリ)
昨日は1日掛けて、勇払からウトロまで北海道を横断して来ました。本日は曇りで上部はガスで全く見えませんが、木下小屋で準備し、ヒグマの生息密度が最も高いと言われている地域ですので、熊スプレ-・鈴を携帯し万全(?)の態勢で出発。オホ-ツク展望はガスの中で何も見えませんが極楽平を過ぎた当たりでガスは徐々に晴れてきて、硫黄山への稜線が現れてきます。
大沢を登る エゾツツジとチングルマ
羅臼平までには2ケ所水場が有りますが、エキノコックス症の原因となる卵が含まれている可能性が有り要煮沸となっているため飲みません。大谷には雪渓はかけらしか有りませんが、エゾツツジの群落が疲れを癒してくれます。
羅臼平を眼下に 羅臼岳山頂にて
羅臼平に登り着く頃には下界は雲海に沈んでいますが上空は青空が現れてきました。羅臼平から一登りで羅臼岳山頂です。山頂から明日の硫黄山方面が望めますが、国後島、斜里岳はガスの中です。山頂でのんびりと昼食後下山しました。本日は良い方で想定外の天候でした。
コ-スタイム
木下小屋(5:10~5:25)→オホ-ツク展望(6:25) →弥三吉水(7:30) →仙人坂(8:10) →羅臼平(9:50~10:00) →羅臼岳(11:20~12:00) →羅臼平(13:00) →仙人坂(14:25) →弥三吉水(15:10) →オホ-ツク展望(15:50) →木下小屋(16:30)
07月25日 硫黄山
今日は好天の予報です。カムイワッカの滝への林道で子供連れのヒグマが道を横切って行きました。やはり知床で、ヒグマ対策は欠かせません。出発の頃からガスも晴れてきて硫黄山が遙か高みに望めます。
旧硫黄採掘跡当たりまでは歩きやすい道ですが、その後は大岩の間をすり抜けたり、這松に潜ったり、根を跨いだりのかなり歩きにくい道を辿り硫黄沢出合に到着。
硫黄山バックに旧硫黄採掘跡 硫黄沢を登る
ここで羅臼岳から縦走して来た男女二人連れに出会いました。リ-ダ-の男性と話していると、我々〇〇・**9名パ-ティを「大丈夫かいな?」と思っているのが感じられます。彼によると硫黄沢は雪渓上を歩くことは全くないとの事で、軽アイゼンはデポしていくことに決定。雪渓のない涸れ沢の沢登りはガラガラの岩を崩さない慎重に登るため結構疲れます。それでも稜線に出ると涼風でほっとします。最後の登りは半分岩登りの様相ですが、硫黄山山頂は我々だけです。
半島の海岸付近は雲海に沈んで海は見えませんが、昨日の羅臼岳は少しガスって居ますが知床五湖の横にそびえ立っています。下山は登り以上に慎重に一歩一歩下ります。雲海は無くなって来た夕日のオホ-ツク海を観光船が進むのが印象的です。全員カムイワッカの滝に下山したのが18時半頃。13時間ほどの全行程、結構手強い山でお疲れ様でした。明日は休養日です。
硫黄山より羅臼岳への稜線(クリック拡大) 夕日のオホ-ツク海を行く観光船(クリック拡大)
コ-スタイム
カムイワッカの滝(5:15~5:25) →登山口(5:40)→展望台(6:15) →硫黄沢出合(9:00)→稜線(11:10)→硫黄山(11:50~12:15) →稜線下降点(13:00) →硫黄沢出合(15:10) →旧硫黄採掘跡(17:05) →展望台(17:40) →登山口(17:55) →カムイワッカの滝(18:05)
07月26日 休養日
本日は快晴で絶好(?)の休養日です。午前中は元気な方はオロンコ岩へ。午後はオホ-ツク海の観光船と知床五湖ツア-・カムイワッカの滝の二つに分かれて各々観光を楽しみました。
オホ-ツク海観光船より知床連山(左端:硫黄山 右端:羅臼岳(Sさん撮影)(クリック拡大)
羅臼岳バックに知床五湖にて カムイワッカの滝にて
07月27日 斜里岳(オンネヌプリ)
今日も好天模様。今日帰宅するOさんと、膝痛で斜里岳をパスするSさんの見送られて4晩お世話になった知床ペレケを出発。登山口の清岳荘に到着。さすがに百名山既に何台か駐車しています。我々も早々に出発。一度林道に出てしばらくすると一の沢の渡渉、へつりが始まります。鉄分が多いのか川床が赤い沢は今日は水が少なく簡単に渡渉出来ますが、増水時はかなり難渋しそうです。下二股からは水蓮の滝を手始めに次々と現れる滑滝の水を横目にしてのちょっとした沢登りの感じで、要所々には鎖、ロ-プが有りますが飽きません。
次々渡渉しい行きます 滑滝の脇を登ります
滝場が終わり流れが細くなると上二股。ここには携帯トイレブ-スが有ります。這松の急坂のガレ場を上りきると馬の背。ここまで来ると今までの蒸し暑さが吹き飛ぶ涼風で着かれも吹き飛びます。30分ほどで山頂。ここからは斜里平野、オホ-ツク海の見下ろしながら昨日までの硫黄山、羅臼岳が遙か彼方に、南西方面には明日からの雄阿寒岳、雌阿寒岳、摩周岳、摩周湖、屈斜路湖が望めます。山頂は10名ばかりで汗が引くと寒いくらい。
下山は上二股からは熊見峠を経由しての新道コ-スを通り、渡渉を繰り返しながら清岳荘に到着。ここで札幌から来られたパ-ティの方と少しお話。途中で追い抜かしたパ-ティ-の留守番部隊の模様で、彼らは清岳荘に泊まるとの事。差し入れに頂いたスイカが美味しかった。今日も変化に富んだル-トで楽しかった。この後、3晩泊まる阿寒湖温泉 民宿山口へ移動。
山頂より斜里平野、オホ-ツク海と遙か硫黄山、羅臼岳 斜里岳バックに新道にて
コ-スタイム
清岳荘(6:10~6:20) →下二股(7:35)→馬の背(10:30) →斜里岳(11:00~11:35) →稜線下降点(13:00) →硫黄沢出合(15:10) →旧硫黄採掘跡(17:05) →上二股(12:25) →熊見峠(13:40) →下二股(14:30) →清岳荘(15:45)
07月28日 雄阿寒岳転じて臨時休養
本日は、午後より雨との予報。全員少々お疲れ模様に付き、これ幸いと臨時休養。雨模様の中、釧路まで昼食に出かける。海鮮丼とおみやげのショッピング
07月29日 雌阿寒岳(ポンネマチネシリ)
今日はAさん、S さんがお休みですが、雨の予報は無く予定通り雌阿寒岳で、オンネト-から登り雌阿寒岳温泉に下る周回ル-トです。曇り空でガスの中、登山開始。アカエゾマツの樹林の中を登りますが野生のブル-ベリ-が食べ頃です。ヒグマのほかは誰も食べないのか、食べ放題です。六合目を過ぎると樹林帯を抜け、火山礫の道になります。この頃になると少し晴れてきましたが、雲海で下界は全く見えません。単独行の女性か登ってきて、頂上まで同行(彼女は明日、我々と同じく摩周岳との事。実際摩周岳の山頂で再会しました)。阿寒富士の分岐を過ぎ、九合目付近になるとゴ-ゴ-と音と共に蒸気が吹き出しているのが見えます。
山頂は雌阿寒温泉から登ってきた方で賑わっていますが、風が強くカッパを着込んでも寒いくらい。少し下った岩陰で昼食。ここは少し暑いくらい。昼食中も続々と登ってきます。下山路もブル-ベリ-が楽しめました。雌阿寒温泉からはアカエゾマツの大木の中の気持ちの良い遊歩道を歩いてオンネト-登山口へ到着。その後は、雌阿寒温泉で入浴後帰りました。
雌阿寒岳山頂にて雄阿寒岳方面 オンネト-をバックに
コ-スタイム
オンネト-登山口(7:10~7:20) →三合目(8:10)→六合目(9:05) →稜線阿寒富士分岐(9:50)→雌阿寒岳(10:15~10:40) →七合目(11:30) →五合目(12:05) →三合目(12:35) →雌阿寒温泉登山口(13:10) →オンネト-登山口(14:15)
07月30日 摩周岳(カムイヌプリ)
今日は最終日、全員で登ります。朝5時に朝食後、女将さんに見送られて出発。登山口の摩周湖第一展望台に着く頃は晴れてきました。登山口からは所々にダケカンバの樹林が有る草原状のなだらかな尾根を歩き西別岳分岐に到着。
稜線展望台より摩周湖 稜線展望台にて
ここから摩周岳へは湖側の絶壁を避けて東側を巻きながら小1時間で山頂です。生憎ガスが湧いてスッキリと摩周湖の全貌を満喫すると言うわけにはいきませんがガスの切れ目に見下ろせる摩周湖に満足です。
帰り着いた第一展望台は観光客で大混雑。展望台に登り改めて曇天下の摩周岳(カムイヌプリ)を眺めました。「霧の摩周湖」ならぬ「曇の摩周湖」でしょうか。摩周温泉で入浴後、小樽まで北海道横断し、小樽では色々有りましたが何とか無事にフェリ-に乗船し、10日間の北海道を離れました。
チシマセンブリ (曇)の摩周湖展望台にて
摩周岳ル-ト図(クリック拡大)
コ-スタイム
オンネト-登山口(7:10~7:20) →三合目(8:10)→六合目(9:05) →稜線阿寒富士分岐(9:50)→雌阿寒岳(10:15~10:40) →七合目(11:30) →五合目(12:05) →三合目(12:35) →雌阿寒温泉登山口(13:10) →オンネト-登山口(14:15)
今年で4年目(例会2回、個人山行1回)の北海道例会で、予定していた羅臼岳、硫黄山、斜里岳、雄阿寒岳、雌阿寒岳、摩周岳の6山の内、雄阿寒岳を除く5山に登れました。只残念なのは全山を全員で登れなかった事ですが、長期間の例会ではやむお得ないのかもしれません。いずれにしてもトラブル無く終えられた事、皆さんに感謝いたします。
以上