榾火山の会

(ほだびやまのかい)

参加者   OM(CL)、IA、IS、NK             4名
2022年1月19日
今回は鈴鹿山地から西側に派生した稜線末端の綿向山に南側から周回します。今週は冬型の天気で鈴鹿山地は雪が断続的に降っているようですが、雪が少なければ文三ハゲのガレ場は登りにくいし、多ければラッセルが厳しいのが予想されます。出発時は青空も見えていましたが綿向山登り口の熊野神社に近づくにつれて天気は怪しくなって、綿向山は中腹より上は雲に覆われている上に道路には薄っすらと雪に覆われています。熊野神社の駐車場に止めさせていただき神社横の林道を歩き始めます。積雪は2~3cm程度ですが進むにつれて積雪は増えて、おそらく前の土・日曜日に付けられたと思われるトレースの上に新雪が積もっています。

熊野神社を出発                  ガスの中文三ハゲを登る

1時間程林道をツボ足で辿りますが膝下迄沈む程になったので、ワカン、スノ-シュ-を履きます。文三ハゲの末端まで登ってきますが、相変わらず濃いガスで登る方向が目視できないのでコンパスで方向を決めてGPSで位置を確認しながら水無山への稜線の最低部を目指して膝下程沈む雪の中、Nさんの力強いラッセルで登り始めます。私は後ろで位置を確認しながら「右に振りすぎや」、「もう少し左や」などと気楽な物です。稜線に近づくにつれて稜線に張り出したかなり大きな雪庇が見えて来ますが、Nさんが雪庇の張り出しが最も少ない箇所をストックで崩して乗越し、後ろのメンバーを引っ張り上げます。

文三ハゲを登り切って                文三ハゲの縁を綿向山へ

登り着いた稜線は天気予報とは異なり、そよ風程度の風で思ったより寒くなく助かります。此処からは文三ハゲの縁をブナの枝に付いた霧氷と木肌の灰色で墨絵の中を登ります。真っ青な空を背景にした霧氷は最高ですが、水墨画の世界も趣が有ります。ガスに覆われた山頂には先行者が5人程いらっしゃいます。風はそよ風程度ですので山頂のケルンの横で昼食。週日の悪天にも関わらず昼食中にも次々と登って来られます(我々もその類ですが)。

墨絵の世界です                    綿向山山頂にて

下山は山頂から南に派生した尾根を下ります。トレースは全くない新雪を蹴り散らしながらの下りは経験者だけが分かる快感です。P992から左手のガレ場の縁の急傾斜は、雪が飛ばされて少なくなって掴む木も少なく滑りやすい所も有りスノーシューの歯を食いこませて慎重に下ります。途中、少しの間鎌ケ岳と鎌尾根がぼんやりと姿を現し、晴れるかな?と期待しますが直ぐに雲の中に埋まってしまいます。南尾根の難所を下り小ピークを2つ登り下りして塩の道峠まで下ってきます。

新雪を蹴散らして下ります            核心部のガレ場を見下ろす

峠の西側を覗くと杉林の斜面に雪が積もった道らしい痕跡が有るので、net情報のCo750mピークから西に派生する尾根を下る予定を変更して、此の痕跡の道を辿ってみることにします。Co750mピークからの尾根北側の山腹を巻くように下っていく道は雪の急斜面になっている所も有りますが、桟道が架かっている所も有り、「塩の道峠」の名称が残っている所から、かつては生活道路として使用されていたのかもしれません。

ガレ場から一瞬鎌ケ峰が               巻き道を下る

いったん尾根に乗った古道はCo520m付近で尾根南側の山腹を下り林道に降り立ちます。林道でワカン、スノ-シュ-を脱ぎ少し下った東山橋を渡り熊野神社に戻ります

お疲れ様                     綿向山ル-ト図(クリック拡大)

コ-スタイム
熊野神社(8:50~9:02) →文三ハゲ末端(10:32)→水無山への稜線 (11:05~11:12)→綿向山(11:45~12:20)→南尾根P992(12:55)→塩の道峠 (14:02) →林道(14:45) →熊野神社(15:02)