榾火山の会

(ほだびやまのかい)

堂満ルンゼ  山行報告

参加者   OM(CL)、NK   2名
2022年2月02日
今日は堂満岳の東面ルンゼの内、山頂に突き上げている第一ルンゼです。1月30日の堂満岳例会途中で行き違った若い3人パ-ティ-によると、ラッセルも無く、雪も適当に締まっていて簡単に登れたとの事でした。ロートルの焼け木杭に火が付き、長尾さんからも2日の個人山行のお誘いが有ったので、湖北の三国岳付近のル-トを考えていた予定を、長尾さんからも気持ちよく承諾して頂いたので急遽堂満ルンゼに予定変更。イン谷口バス停手前の駐車場で待ち合わせ暮雪山多目的保安林駐車場まで登ります。駐車地は薄っすらと新雪が有り、先行車が1台止まって準備中です。装備はヘルメット、ピッケル、アイゼン、新雪が多い場合を考慮してワカンとして、用意した登攀道具は全部置いて行きます。

駐車場を出発                 第一ルンゼ入口の堰堤から登り始める

第一ルンゼ入口までは新雪が10cm程度で先行者1名のトレースが有ります。入口の堰堤からは新雪で埋まりかけたトレースを辿って登りますが、雪が深くなったのでワカンを履き、Co700m付近の小滝まで登りますが、此処でアイゼンに履き替えて小滝を乗り越えます。此処からは段々傾斜が急になるルンゼをひたすらに登るだけで、トップでラッセルする長尾さんは新雪が段々深くなって来るのをものともせず着実に登って行きますが、私は彼に遅れないようにトレースを辿って行くのに精一杯です。ルンゼはCo850m付近まで登って来ると支稜の稜線が見えて来ます。

Co830m付近の狭隘部を登る       Co930m付近から振り返る

Co970m付近で休憩して左の支稜に登りそのまま山頂まで行くか、右側のルンゼを詰めてから山頂を目指すか2人で検討しますが、このままルンゼを詰めることにします。樹林帯に入ると新雪はさらに増して膝上ほどのラッセルですがシャクナゲ、灌木の藪を突き抜けるとドンピシャ堂満岳山頂。

Co960m付近、右のルンゼを詰める      琵琶湖が見えて来た

1月30日とは対照的に山頂には誰も居らず、トレースは完全に消えています。風は無いのですが、30日より天気は悪く湖東の山々は全く見えません。

堂満岳山頂にて                第三ルンゼを下降開始

下山は堂満岳東稜上部から正面谷への下降を予定していましたが、時間に十分な余裕が有り第一ルンゼの雪の状態からすると第三ルンゼも同じような状態と考えられるので、この際ついでに第三ルンゼを下る事に決定し、早々に下降点に向かいます。途中で冬ル-トに入ってしまい慌てて修正し第三ルンゼの縁に戻り、下り易そうな所から下降開始。

第三ルンゼを下る             下部は水流が現れて歩きにくい

傾斜も第一ルンゼと同程度で、膝まで潜るのくらいで滑落の心配も無く、雪質も安定しており新雪雪崩も発生しそうもない無いので快適に下れます。Co760m付近から流れが顔を出し雪に埋もれかけた岩の間を渡渉しながら下りますが踏み抜かない様に気を付けながらの下りは結構疲れます。

青ガレの堰堤、左上から降りて来た         堂満ルンゼル-ト図(クリック拡大)

左手に滝が現れて来ると直ぐに青ガレ登り口の夏道に合流。夏道を下ると直ぐに第一ルンゼ入口ですので、そこで昼食。昼食後は重いアイゼンを脱いで快調に駐車場まで下ります。駐車場の新雪はすっかり溶けていました。
帰宅後堂満岳東面の概念図を見ると第三ルンゼの下部は正面谷左俣谷(第二ルンゼ)となっていますがどこからが第三ルンゼなのでしょうか。いずれにしても若者との会話で思いがけなく面白いルートで堂満岳が登れて良い一日でした。

コ-スタイム
暮雪山多目的保安林駐車場(7:30~7:38) →第一ルンゼ入口(8:24)→堂満岳 (10:40~10:55)→第三ルンゼ下降点(11:14)→第三ルンゼ入口(11:34)→青ガレ登り口 (11:58) →第一ルンゼ入口(12:03~12:34) →暮雪山多目的保安林駐車場(13:00)