榾火山の会

(ほだびやまのかい)

別山~三ノ峰 山行報告

参加者   OM(CL)、IA、IS、TK
2022年5月19日
29年前に単独で周回して以来、暫く忘れていましたが、数年前に当時の古い写真を見て再度周回して見たくなりましたが行けるかどうか自信が無く、昨年は雨天で断念し、今年が最後のチャンスと思い定めて、前回と同様単独での実施を考えていましたが、連休に仙丈ケ岳に同行したメンバ-に提案した所、快く同行して頂けるとの事で実施することにしました。幸い予定している日は好天予報です。夕方に市ノ瀬の駐車場に到着すると数台の車が駐車して居て、丁度下山されていた方と少しお話ししますが、彼は白山を往復され、別当出合への道路は未だ閉鎖されており、自転車を押して1時間半余り歩かれたとの事。我々は明日、別山に登ると話しましたが、別山は余りご存知ないようです。何時もの通り小宴会の後、彼女達はテント泊、私は車中泊です。

出発です                    サンカヨウの群落

天気予報の通り快晴で4時半に出発。猿壁登山口から登山道に入ります。水場へのトラバ-ス道は花弁を閉じたニリンソウとサンカヨウの群生です。水場を過ぎると登りが始りますが雪が消えたばかりの道端にはサンカヨウの芽吹きが始っており、目を上げるとブナの新緑が朝日に鮮やかで眩しい。Co1400m付近まで登ってくる窪地の登山道に残雪が現れて来ますが雪が繋がってくるのはCo1900m付近で、少し登るとチブリ尾根避難小屋に到着。目の前の御舎利山への登りは急登です。

ミネザクラの下にて                白山背景にチブリ尾根にて

避難小屋を過ぎて登りに掛かる辺りでアイゼンを履きますが軽アイゼンでも問題ない程に雪は緩んでいます。登る途中で追い抜いて行かれた方はチェ-ンスパイクですが、最後の急登では難渋されている様子です。登山道が尾根芯を辿るようになると残雪は無くなり、アイゼンを脱いで少し登ると御舎利山で、風が少しありますが穏やかな好天です。別山山頂には先ほどの方が休憩中で、360度の大展望を楽しみますが、生憎の春霞で御嶽、乗鞍、北アルプス方面の展望は有りません。

チブリ尾根の急登登ります              別山山頂にて

別山に11時までに到着し、元気ならチブリ尾根の往復では無く三ノ峰~杉峠~市ノ瀬の周回にすることにしていましたので、予定通り周回することにして三ノ峰に向かいます(下山には6~7時間程度を予定していましたが実際は1時間程オーバ-してしまいました)。
ノ峰までの登山道には残雪が1個所、積雪の影響と思われる登山道の崩壊が1個所有りました。この稜線にもミネザクラが可憐な花を付けて目を楽しませてくれます。三ノ峰避難小屋は綺麗に整理された小屋で、太陽光パネルも設置されています。

山頂より白山                  別山平にて

此処で昼食後、六本檜への急な稜線を、正面に赤兎山、経ヶ岳、大長山を見ながら下ります。急坂が終わりブナの樹林帯に入るとイワカガミ、ショウジョウバカマ、オオガメノキ、ムラサキヤシオなど次々と道端に現れて、その都度腰を屈めての撮影で結構しんどい。六本檜を過ぎて杉峠への登山道は通る人も少ないのか、かなり荒れて来ます。

六本檜への稜線にて         リュウキンカ

ブナ林の中はまだましですが、ブナが無くなるとササが幅を利かせてササ藪になり閉口しますが思いもかけないミズバショウやイワウチワの群生等でホッとします。ようやくたどり着いた杉峠で一息入れ最後の下降ですが、今までの登山道より格段に歩き易く、雪渓の残った小沢にはミズバショウ、リュウキンカが咲いています。

三ツ谷林道に下りて来ました           別山~三ノ峰ル-ト図(クリック拡大)

Co1210m付近の別山展望台からは辿って来た別山、三ノ峰が遥かな高みに見えて、「よく歩いたね」と全員感慨に耽ります。「もう一息ヤ」と気合を入れ直してブナ林を下り続けて三ツ谷登山口に到着。これからは市ノ瀬への林道が残っているだけですが、市ノ瀬に到着したのは薄暗くなって来た午後7時前で、14時間半の長い行程は終わりです。皆さんお疲れ様ですが、これから4時間の帰路が待っています。

コ-スタイム
市ノ瀬 (4:33) →猿壁登山口(5:00)→水場(6:16)→チブリ尾根避難小屋(8:35~8:47)→御舎利山(10:31) →別山 (10:49~11:05) →三ノ峰(12:28)→三ノ峰避難小屋 (12:41~13:08)→六本檜(14:47) →杉峠(16:15~16:25) →三ツ谷登山口 (18:16)→市ノ瀬(18:58)