榾火山の会

(ほだびやまのかい)

ササ峠道 山行報告

参加者   OM(単独)
2022年11月6日
今回は、以前から辿ってみたいと思っていた比良山地の古道の一つ笹峠道を朽木側から高島側に抜けるのが目的です。朽木側はyoutoushaさん(ヤマレコのハンドルネ-ム)が斜面の掘削、ロープの設置等を整備され、記録も多く有るのですが、朽木側は草川啓三氏の著書には記載されていますが、記録が殆ど無いので探索が目的です。何時もの通り栃生の水地蔵の道路脇に駐車して出発。今日はいい天気です。P723を過ぎて少し登るとササ峠出合。トラロ-プを潜ってササ峠に入ります。

釣瓶岳登山口                   ササ峠出合

初めははっきりした道が続き、2番目の沢手前に「レスキュ-ポイント笹峠1」の標識があり沢横断手前にはロープが張られ安全に通過できるようになっていて有難いです。3番目の沢の手前は傾斜がきつい斜面に狭い道が掘削されて獣も通っている様で楽に通過できますが、対岸は岩が分散していてトラバ-スするのは厳しいのですが、youtoushaさんが設置されたロープが有り一旦沢に下りロープを利用して登ります。4番目の沢の手前には「レスキュ-ポイント笹峠2」が有り、沢の手前と対岸にもロ-プが張られていて安全に渡れます。5番目以降の沢手前にはの横断は傾斜も緩くなって問題なく通過できます。ルート全般に新旧のテープが有りル-トを見失う事は有りませんが、失われた道は新たに掘削されたり、ロープが設置されてはいますが通常の登山道では無いので慎重に歩く事が必要です。

3番目の沢のロープを登って沢底を振り返る       ササ峠

トラロ-プで遮断されている笹峠から高島側の入口からは東側と南側へ林道が伸びており、南側林道を辿るとP702が有る手越谷右岸尾根を下っている様ですが途中で引き返し本来のササ峠道に戻り杉林の掘割状の道を下ります。Co630m付近で北東方向のシロタ谷峠方向へ向かっている道と分かれて、草川氏の著書通り手越谷に降りている道を辿ります。道は手越谷手前で等高線に沿う様に左折し幅が広くなって来ます。最初は林道かと思ったのですが、等高線に沿っておりその内に下にも同様の平地が現れて来ますのでどうやら棚田の跡の様です。

棚田の跡                    栗木田林道終点の砂防ダム、此処からイクワタ峠へ

杉林になった棚田の跡は栗木田林道へ出るまで続きますが、これだけの面積の棚田を作る石を積み上げるまでにどれだけの労力と年月を要したのでしょうか。荒れた林道を石積みの砂防ダムの有る終点まで辿るとイクワタ峠への道標が有り、休憩後登り始めます。自然林の中の登山道は荒れていて初めは明瞭に残っていますが倒木等も多く、杉林の中を登るに従って消えてしまった所も有り、痕跡を探しながら適当に登って行き自然林が戻り傾斜が緩やかになると稜線の登山道に登り着き、少し登るとイクワタ峠に到着。峠からは北~東方面の大展望が広がります。

稜線の紅葉                   イクワタ峠から釣瓶岳

風が有り少し寒いですが大展望をおかずに昼食。昼食中に2人の方が通過して行かれます。絶景を堪能後下山に掛かりますが、左足に力が入らないと思った途端、躓いて転倒し顔を少しすりむきます。山での転倒は致命的な結果になりますので気を引き締めて下り、予定していた時間よりかなり早く栃生の駐車地に下山しました。

イクワタ峠より金糞岳、伊吹山、鈴鹿北部の山々    ササ峠道ル-ト図(クリック拡大)

コ-スタイム
栃生(6:45~6:51)→コメカイ道出合(7:34)→ササ峠出合(8:00~8:06)→ササ峠(9:14~9:23)→栗木田谷林道(10:30)→栗木田谷林道終点(11:07~11:14) →イクワタ峠(12:06~12:56)→ササ峠出合(13:12)→コメカイ道出合(13:24)→栃生(13:49)