榾火山の会

(ほだびやまのかい)

参加者   OM(単独)
2021年3月27日
28日の例会は「奥美濃の山シリース」第3回目で、滝波山を予定していたのですが、最近の暖かさ、雨等で融雪が進んでいると判断し、滝波山よりも雪が多い芦倉山に変更したのですが、当日は雨天との天気予報で例会は中止しました。只、前日の27日は好天予報ですので、この機会を逃すと来年まで登る機会がないと考えて急遽個人山行に変更しました。前回は例会で15年前の4月9日に登っていますので実に16年ぶりです。前回は石徹白からの往復でしたが、今回は単独ですので時間的に余裕が有ると思い、芦倉山往復ではなく、オプションとして芦倉山~丸山~初河山の周回を検討しましたが、少し前のネット情報で芦倉山~丸山間の雪の状態が良くないとの事でしたので、その後は更に状態は悪くなっていると判断し、天狗山方面への稜線をP1596迄行き、そこから保川と朝日添川の合流点に下っている南西尾根を下降する周回ルートとしました。前夜は道の駅「白山文化の里 長滝」で車中泊し、早朝石徹白の白山中居神社に向かいます。神社前の駐車場には野伏ケ岳へ向かう登山者が準備中です。そこから保川林道に入り朝日添川の橋を渡った所に駐車。周囲には雪は見られません。暖かくなりそうな絶好の登山日和で軽アイゼンとワカンを持って出発。

朝日添川橋に駐車                林道横断2回目からは激ヤブです

林道をしばらく歩くと雪が現れてきますが、朝の内は締まっていて歩き易い状態です。尾根末端から取付き、杉林の中は少しですが残雪が有りヤブを押さえており、この状態がずっと続けばと思っていましたが、世の中そうは甘くありません。1回目に林道を横断したとたんに雪は無くなり笹と灌木のヤブが始まり、これも杉林になったら残雪が出て来てほっとしますが、2回目に林道を横断して急斜面になると笹と灌木の濃いヤブが始まります。右に左にとヤブの薄い所をかき分けながら登り、傾斜が緩むと残雪が現れて来てヤブ漕ぎから解放されます。積雪量は16年前とは雲泥の差ですが贅沢は言えません。

Co1330ピークより芦倉山              P1462より芦倉山山頂

この頃になるとブナの大木も現れて来てこれから登る芦倉山が覆い被さるように圧倒的な大きさで正面に現れてきます。急登が始まるコルで軽アイゼンを履き、適度にしまった雪面を登り尾根に出ると小白山から別山へ連なる山々が姿を現し、振り返ると台地に広がる石徹白集落が眼下に見えてきます。上を見れば尾根には残雪が無い個所が有り、又ヤブ漕ぎかとうんざりしますが、近づくと左側(北側)の急斜面に残雪が有りそこを登り、予定より早く芦倉山に到着します。山頂からは360度の大パノラマですが、北アルプス、乗鞍岳、御嶽は春霞の中霞んでいますが、石徹白をめぐる山々は目の前です。

芦倉山に到着                 山頂より小白山~別山の山々(クリック拡大)

芦倉山~丸山間の雪の状態はネット情報の通り雪庇が崩れて稜線のヤブが出ている所は有りますが、ヤブ漕ぎを覚悟すれば何とかなりそうです。ゆっくり休憩の後天狗山への稜線を下り出しますが、正面にP1596が見えていますので何の疑いも無くその方向の尾根をしばらく下り、ふと横を見るともう一本尾根がコルの方向に下っています。地図を見ると明らかに保川に下る尾根に入っているのが明確です。登り返すのもシャクですので斜面をトラバ-スして正しいル-トに戻りますが、又やってしまいました。P1596までは広い稜線を一旦コル迄下り登り返します。太いブナが点在する気持ちの良いブナ林の中に消えかけていますがスノーモ-ビルの跡が有ります。ダイナランドから来たのでしょうか。お昼前にP1596に到着。予定していた時間よりかなり早く、好天の下此処から下山するのはいかにも惜しいので天狗山で昼食を摂ろうと、疲れた老体に鞭を打って天狗山に向かいます。天狗山手前のCo1660mピークで大日岳から来られた方と少し話します。石徹白から芦倉山を経由して来たと話すと少し驚かれたようです。

天狗山に到着                 天狗山西側Co1660mピ-クより辿って来た稜線

天狗山山頂には大日岳から来られた先行者が5名居られ、写真を撮って頂き風を避けて別山、白山を眺めながら昼食。半世紀前、この時期に大型キスリングを背負い、所によると股までのラッセルに息を切らしながら大日岳から別山まで縦走したのを思い出し、一人感慨に浸ります。昼食後P1596まで戻りますが、ちょうど予定通りの時間になっています。

Co1010m付近より芦倉山を振り返る       Co970m付近より植林地の縁を降りる

下山ル-トは緩やかな尾根ですが後半は少し入り組んだ地形の所も有り、午前中のようなチョンボを繰り返さない様に、頻繁に地図を覗き、時々GPSで確認しながら下ります。最後は植林地の縁を通り駐車地の上流側300m程の林道に着地。朝日添橋の駐車地に戻ります。三河ナンバ-の車が1台止まっていました。明日は雨の予報で、直前の好天を利しての周回は充実した1日でした。これから3時間の運転は結構きつい。

 芦倉山~天狗山ル-ト図(クリック拡大)

コ-スタイム
保川林道朝日添川橋駐車地(5:35~5:55) →登り口(6:32)→芦倉山(9:30~9:54)→P1596(11:28~11:32)→天狗山(12:10~12:40)→P1596(13:10~13:14)→保川林道(15:35)→保川林道朝日添川橋駐車地(15:40)